上まぶたがしっかり開かず、いつも眠たいような目をしていることに悩んでいる人におすすめなのが、「オープンアイズ法」と呼ばれる施術方法で、眼瞼下垂手術とも呼ばれています。
眠たそうな目をしている状態を「眼瞼下垂」と呼びますが、眼瞼下垂の原因は、目を開くときに使う「上眼瞼挙筋」という筋肉の働きが弱まっているからです。
眼瞼下垂には先天性のものと後天性のものがあり、先天性の場合は上眼瞼挙筋の働きがもともと弱いです。[注1]
後天性の場合は、加齢による上眼瞼挙筋の筋力低下や、パソコンなどを見ている時間が長い、アレルギー疾患などが原因となっていることが多いです。
この上眼瞼挙筋を縫い縮めて、目をしっかり開いて大きく見せるのが、オープンアイズ法になります。
手術方法は2通りあり、基本は瞼を切開して縫い合わせる手術となりますが、最近は埋没法を用いて切らずに手術を行うところもあります。
軽度の眼瞼下垂であれば埋没法で行うことも可能ですが、かなり瞼が重い場合は、切開しないと改善しない場合もあります。
オープンアイズ法の手術と平行して、目頭切開や二重手術を行い、より理想の目元に近づけることも可能です。
[注1]公益財団法人 日本眼科学会:目の病気 眼瞼下垂
眼瞼下垂の場合、視野が狭くなるので一所懸命まぶたを上げようと顔全体を持ち上げようとします。
このため、額にシワができてしまったり、慢性的な頭痛や腰痛に悩まされる人も多いのですが、オープンアイズ法の手術を受けることで、視野が広がる上に、眼瞼下垂に付随して起こっていた不調が改善するというメリットがあります。
手術は傷跡が残りにくく、短い施術時間で完了するので、比較的手軽に受けられる手術です。
切開と縫合を行う手術の場合、抜糸までに1週間ほどかかりますが、それまで腫れが起こることがあります。
埋没法も術後すぐの状態では腫れが起こりますが、数日で落ち着いてきます。
切開法による腫れは手術翌日までがもっともひどく、その後少しずつ落ち着いていきますが、埋没法と比較するとダウンタイムは少し長めだと考えておきましょう。
またまぶたがかなり厚い人は、手術が難しい場合があります。
きちんと眼瞼下垂の手術をしたい場合、まぶたの状態によっては手術方法を選べないこともありますので、カウンセリング時にしっかり相談しましょう。
ダウンタイムは1週間から2週間ほど、埋没法のほうが早く経過が落ち着きます。
切開法の場合は2週間ほど腫れが続くこともあるようです。
切開法の場合は抜糸が必要になり、手術から1週間ほどで抜糸します。
メイクは抜糸の翌日から、埋没法の場合は手術の翌日から可能です。
入浴は、埋没法の場合はシャワーであれば当日からOK、翌日から湯船に浸かることも問題ありません。
切開法の場合は1週間ほど浴槽に浸かる入浴は避けてください。
飲酒は埋没法、切開法ともにまぶたが腫れやすくなってしまうので、3日ほどは控えることをおすすめします。
眼瞼下垂は眼の病気として診断されることもあり、その場合は健康保険が適用される場合もあります。
健康保険が適用された場合は片目で5万円前後ですが、自由診療になると両目で50万円前後かかることが多いです。
オープンアイズ法の手術を検討されている方は、カウンセリング時に保険適用になるかどうか確認してみるとよいでしょう。