何種類かある豊胸手術の中でも、特に脂肪注入法は安全性が特徴です。
自分の体の組織を移動させるだけなので、拒絶反応もありません。特徴や具体的な施術について説明します。
自分の体のどこか、例えばお腹や太ももなどから脂肪を吸引し、それを胸に注入してバストアップを図るという方法です。
吸引する場所と注入する場所に施術が必要になります。
要らない脂肪を減らしてバストに移動させるわけですから、バストアップの効果だけでなく、体全体にメリハリがつくのが特徴でとても人気です。
なお、注入した分だけバストが大きくなるというものではなく、生着率という重要な問題があります。
脂肪がバストに生きた状態で定着するかどうか、という問題です。生着率はバストの大きさに影響を与えますので、カウンセリングできちんと説明を受けておきましょう。
脂肪注入法のメリットは、冒頭の通り第一に安全性です。
注入するのは自分の体の一部ですから、体はこれを異物として認識しません。そのため、ダウンタイムも他の施術に比べて短くなっています。
また、上記の通り全身にメリハリがつくのもメリットです。
胸だけバランス悪く異様に大きくなる、ということはありません。女性の理想とする、全身の美しいシルエットが期待できます。
一方でデメリットは、極端なバストアップが望めないという点。1カップ程度のサイズアップがギリギリのラインでしょう。
そもそも痩せ型の人は吸引する脂肪が少ないので、この施術は向いていません。また術後数年たつと、脂肪は体内に吸収されてしまうと言われます。
施術自体は麻酔を使うので、痛みはありません。基本的には局所麻酔ですが、施術箇所が広範囲になる場合には全身麻酔を使うこともあります。
術後は1週間ほどテープで固定します。ほとんどの人は、術後2週間ほど腫れと痛みが残ります。
また術後1ヶ月程度は、ワイヤー入りのブラジャーを使用できません。
施術箇所や希望サイズが人それぞれ異なりますので、費用もそれに応じて異なります。
多くの場合は、30万円~50万円を基本料金とし、これに脂肪吸引の料金が加算されるといった形です。
なお、あまりに短時間で施術を行うと生着率が落ちることも指摘されています。
施術スピードと低料金が売りのクリニックは、避けておいたほうが無難です。